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ショッピングカート

ショッピングカート

そんちょさんはショッピングカートにはねられるという大事故にあったらしい。
私のオシリのあたりに、軽い衝撃を感じた。
間髪を入れず、
「あ!ごめんなさ〜い!」
という女性の声。
私は、生涯初めて「ショッピングカートに撥ねられる」という経験をしたのである。


双方大事には至らず、怪我もカートの破損もなかったことは、まさに不幸中の幸いと言えよう。
注意一秒怪我一生。
私の周りでは自分も含めて事故や怪我が非常に(異常に?)多いため、こういう話を耳にすると後遺症のことなどが気になって仕方ない。
精神的なショックは時間をかけて癒していく他に術はないが、ともかく無事でよかった。


ところで。
わたしは常々、ショッピングカートには不思議な魔力が宿っていると思っている。

幼い頃は、カスミストアー(茨城のローカルスーパーマーケット)に行くたびに、弟と二人でどちらがカートに乗るかを争ったものだ。
肉親同士の血で血を洗うような争いに嫌気がさした母は、カートを使わずにカゴだけで買い物をするようになった。
わたしはそれに不満を感じていたが、子供たちの無益な争いに心を痛めていた母にとっては、それが当時できた最良の選択であったことだろう。
その舞台が現代であれば、立派な旗の付いた子供用のミニカートを個々に与えることもできたであろうに……


それはさておき。
では、現代においてはショッピングカートの魔力は弱まったのだろうか?
否、ハイテクノロジーに囲まれる現代においても、ショッピングカートは人々の心をとらえ、『ネットショッピング』の世界で大活躍し、ワールドワイドに猛威を振るっていることは周知の事実である。
そしてショッピングカートは仮想世界だけでなく、現実世界でもなお、その妖しい魅力を放ち続けている。


先日のトレーニングの間、我々は週に一度くらいの割合でIMST(イムスト)という街で大量に食材を仕入れに行っていた。
我々の住むWENNS(ウェンズ)の町には『SPAR』と『M-PREIS』というスーパーがあったが、IMSTの『LIDL』と『HOFER』というスーパーは桁違いに食料が安かった。
白菜やキャベツは一玉50ユーロセント(≒70円弱)、山盛りマッシュルームが1.25ユーロ(≒180円)フレッシュモッツァレラや牛乳1リットル、ヨーグルト500mlが70ユーロセント(≒100円)などなど。
冷凍庫がない我が家は肉などの買い置きはできなかったが、いつもかなりの勢いで野菜や日配品を買い込んでいた。

ショッピングカート@LIDL


オーストリアのスーパーは全てユーロコインを差し込んでキーを解除し、カートを返却するとそのコインが戻ってくるという仕組みになっていた。
カナダのスーパーのように、街中のここそこに『乗り捨て』をされないようにであろう。

そしてココのレジはすごくスピーディー(特にhofer)
日本人の方が早いって???
こっちはマシンとスタイル(システム)が違うんですよ。多分。
かごとか無いです。カートからベルトコンベアーみたいのに乗せてキャッシャーへ。
バーコードリーダーの上を通過してそのまま流されてくるものを
必死にカートもしくはバックに詰め込みます。
こっちの人にしては珍しく人間の動きもスピーディー。挑戦試されている気さえします(笑)


と、ミヤプロも記すとおり、チェックアウトはキャッシャーが我々異邦人を審査する場である。
キャッシャーという仮面をかぶったイグザミナーが、赤外線を駆使して我々を試しているのだ。
我々は二人がかり、時には三人がかりで必死に応戦する。

しかし、どうあがいても、
「ほにゃらかほにゃらかユーロ、ビッテ」
の言葉が聞き取れずに最終局面を迎える。
アイン(=1) ツヴァイ(=2) ドライ(=3)
までしかわからない我々にはとうてい聞き取れない勢いで合計金額を告げる審査官。
あわててPOSのデジタル表示を探す異邦人。
早くしてくんない!?という視線で異邦人を刺す墺太利人達。
金額を目視し、とりあえず多目のユーロ札を差し出す異邦人。
そしてまた増えるユーロコイン。
無駄に膨らむ財布。

『LIDL』や『HOFER』では毎回このバトルが繰り返されたのだった。


そして11月17日。

この日は『HOFER』に出撃したが、買い置きの食材が十分にあったため、あまり大量の買い物をしなかった。
駐車場から車に戻る道すがら、私は“前足をカートに乗せて後ろ足でアスファルトを蹴り、スピードにのったところで両足を乗せてそのまま慣性で進む”という『SK8スタイル』で進んでいった。

ショッピングカート@HOFER


子供じみた行為だと思う方もいるかもしれない。
だが、これは“旅の恥はかき捨て”で海外だからするわけではなく、日本でもよくやることなので気にしないで欲しい。
同様に、友人の押すカートのサイドやフロントに乗ることもいつものことである。
これもまた、ショッピングカートの魔力が世界中でその威力を発揮していることを象徴していると言えよう。


バンの後ろにダンボールを積み、カートを返却に行く私。
カートを戻して、コインを取り出すためにキーを差し込もうとした、その刹那!
ショッピングカートのおそろしい魔力が一瞬のうちにこの私を支配した。

カートとともにきびすを返す私。
その目はすでに普段とは異なる妖しい輝きを帯びていたことだろう。

たまたま近くにいたたっちゃんとぼっちゃんに、

「押せ!」と。

「撮れ!」と。








カートライディング エンジョイスタイル


微妙にじつにゆるやかに坂になっている駐車場をカートで飛び回る私。
車ぎりぎりまでカートを止めない二人。
奇声を上げる異邦人達をうらやましそうに見つめるオーストリア人の少女。
知らないフリをするコーチ以下数人……。


はぁ〜
るみちん、ご満悦ぅ〜


ひとしきり遊んだし、いい加減もどしに行くか。
と、エントランスに向かうが、まだ買い物が終わらず戻ってこないメンバーがいるらしい。


……

「たっちゃんも…… 乗る?」

「え?」

…………


「乗る!」









カートライディング レーシングスタイル


さすがはプロスノーボーダー林達彦。
しっかりとハンドルを握り、遠くを見て骨盤を起こす姿勢が取れている。
まさにレーシングスタイル。
近年スポーツの世界ではこの“骨盤を起こして股関節の可動域を最大限活かす”という姿勢が注目されているのだ。
ショッピングカートの魔力に取り付かれながらも、アスリートとしての自分を忘れないのは、さすがナショナルチームの一員といったところか。
(参照リンク⇒『tatsu884 official site』TATSU珍:11月21日




ハッ!!!

えぇと。
気が付いたらまたカートの魔力に魅入られていたようで、我を忘れていたわ……
まぁつまりは、ショッピングカートは注意して使いましょうというお話でした。

あ!
あの、あれね。
かかとを他人のカートで攻撃されるのも痛いし、つまずいたみたいになって恥ずかしいね!









……えと。
そんちょさんにぶつかったのはおいらじゃないよ。
おいらじゃないけど、ごめんなさい。←なんとなく

* ruminary at 2004年11月17日 01:55 │Comments(2)TrackBack(1)
Category : チロリアン デイズ 
この記事へのコメント
◆ Posted by しながわ   2004年12月13日 07:43
ダイエーがやってたkou'sがあったときはよくやったなぁ。でも、足をかけて乗れないようにデザインされてて、バーに体重かけて腕の力だけでバランスとって滑ってたような気がする。5年くらい前(^^)
◆ Posted by RUMI   2004年12月13日 20:55
こんど、競争しようぜぃ!
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我が身の幸福を知る。  [ 言戯 ]   2004年12月13日 09:13
つい先日の記事で、ショッピングカートにぶつけられたくらいで我が身の不幸を嘆いてい




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